Fuel Management Systems
DYNOJET −Carburetor Re-calibretion Kit−

ストックマシン、チューンドマシンを問わず、キャブレーションに関する様々な問題はDYNOJETキットが簡単、リーズナブルに解決します。DYNOJETキットは、全域でパフォーマンスを向上させるだけではなく、最適な燃費効率をも実現するのです。
メインエアジェット
メインエアジェットから入った空気は、フロートチャンバーから吸い上げられたガソリンとニードルジェット内で混合されます。このジェットのサイズが大きいと、ニードルジェット内の空気の比率が高くなり、小さくなるとガソリンに比率が高くなります。このようにメインエアジェットは、フロートチャンバーからベンチュリー内へ吸い上げられるガソリンの量をコントロールしていると言えます。DYNOJETではこの事をふまえて、各レンジでの最適な混合比を実現するためにモデルによってはメインエアジェットにも変更を加えています。

パイロットサーキット
パイロット系の混合気は、アイドル領域を100%、そこからニードルの領域に至る初めの25%程度をコントロールしています。キャブレターからニードル、スライドピストンを取り外したとしても、ストックのパイロットジェットのままでエンジンはアイドリングします。エアクリーナーボックスの有無も関係ありません。従ってDYNOJETキットではパイロットジェットの変更はしていません。変更しなければならない状態は、その他の部分が正しくセッティングされていないという事に他ならないのです。アイドル付近のセッティングは、パイロットスクリューと4,000rpm以下の領域で効果の大きいフロートレベルでコントロールする事が出来ます。一部のモデルでは、燃費効率の為にパイロットエアジェットに変更を加える場合もあります。キャブレターのバランスがスムーズなアイドリングを実現するのです。

メインジェット
"Static Load" "Dynamic Load" DYNOJETではメインジェットをデザインする際にこの2つを重要視しています。メインジェットを通るガソリンにかかる負荷のうちエンジン回転がゆっくりと上昇している状況の様な流速の低い時に、"Static Load"値が影響を及ぼします。そして、メインジェットを通るガソリンの流速が高い時に"Dynamic Load"値が大きく関係してきます。例えば、ストックのメインジェットサイズが130番のマシンに125番を入れた時にトップエンドのパフォーマンスが向上したとします。その場合、ミドルレンジの伸びは鈍くなっている筈です。逆に135番を入れた時には、ミドルレンジが伸びてもトップエンドが鈍くなっている筈です。これは、ストックのメインジェットとニードルを組み合わせた場合のごく一般的な妥協例です。
ここでDYNOJETの130番を組み込むと135番のミッドレンジと125番のトップエンドの両方を獲得する事が可能になります。これは、DYNOJETがエンジンの要求により即したベンチュリーデザインをメインジェットに与えているからなのです。
ニードルジェット(エマルジョンチューブ)&ニードルジェットキャップ
新型マシンの多くは、ストックのエキゾーストとエアクリーナーボックスとの組み合わせでフラットなパワー特性と燃料供給が得られるように設計されています。その為、アフターマーケットのエキゾーストを使用するとピークパワーと引き換えにフラットな特性を得られなくなる場合も多々見受けられます。低回転域と高回転域で、それぞれ逆のセッティングを施す必要が出てくるのです。DYNOJETは、キャブレターのトータルなパフォーマンスを上げる為に、一部の車種ではシェラウドやキャップ形状のノズル(ニードルジェットキャップ)を開発し、ガソリンがベンチュリー内に吸い出される際の霧化特性を向上させて、フューエルインジェクションにも似た効果を発揮させています。

ジェットニードル
DYNOJETのR&D作業は、ジェットニードルのデザインにその多くの時間を費やしています。中間域の燃料供給を性格にコントロールできるデザインを獲得したDYNOJETニードルは、3,000rpm以下の領域には全くといって良い程影響を与えずにE・クリップのセット位置を調整できるのです。同じように最適なデザインのエンドディメンションは、メイン域にE・クリップ位置の影響を与えない事にも成功しています。その結果、各レンジをほぼ独立して考えることが可能となり、中間域のセッティングを容易なものとしているのです。